goen°

blog

Nagi Noda

過去のblog

野田凪ちゃんの個展にて、トークショーした。先輩の佐野研二郎さんと、副田高行さんと凪ちゃんの話を沢山した。
わたしの根底から彼女が与えてくれた数々の物語が溢れてきてしまった。彼女の作品に死と隣り合わせの色気、香りをかんじる。生を閉じ込めた世界をレベル高くデザインでき、広告もでき、映像でも語れる身近な女性は、彼女しかいなかった。
私が新人のころ、どうしようもない小さな原稿を彼女が見つけ声をかけてくれた。それは、反戦かなんかの原稿で、エストニアいるという時に、突然、明日までに入稿だと日本から連絡きて、慌てて白い紙に鳥を切り取り、脱け柄のほうの、何の変哲もない紙を静電気を利用しテレビに貼っつけた。画面には、ニュース番組で、戦闘機がうつっていたもの。その瞬間デジカメで一枚だけ撮影しメールでひょろーっと入稿した。ものすごく地味で、即興のありあわせ。孤独な一枚。かぼそい作品です。きっとgoen°の社員も知らないんじゃないかな。。、作品集にも載ってないぐらいのものです。それなのに、凪ちゃんが、真っ先に連絡をくれ、いままでで1番いいじゃんと興奮している。正直びっくりしたけど、とっても嬉しかった。そんな風にいつも唐突に連絡をくれていた。時々、何を言ってるのかわからないことも沢山ありながらも。その後ADC賞獲れた時も、審査中なのに審査員の凪ちゃんは、誰よりも早く私に知らせてくれた。
作品を通して対話してきたし、多くを彼女から学んだ気がする

女性が少ない職種だから、二人で対談することも多かったし、比べてくる人たちもいた。女性だからなんちゃら。。。とか私は、そういう目で見られること自体、正直どうでもいいと思ってた。
とにかく、彼女の作品や、姿勢が好きだった。
たとえば彼女がラフォーレを最初に手掛けたもので、
枝毛から新芽が小さくでていて、そこに、蝶々がやってきてる写真。
瀧本さんが撮影していて、作品自体が、産毛のように弱い。でも、それを見た時、二時間分ぐらいの映像を書けそうになった。枝毛から春なんて感じたこともなかった。長いおはなしのなかの、一瞬のことを、あんなに徹底的に丁寧に作る女性ADが日本に現れたなんて。

彼女は、ある時わたしに こう言った。
『あー。チエちゃんは、どの作品が好きなの?わたしはね、いま準備している1番新しいのが好き。新しい服ってわくわくするでしょ。』

まだ構想段階の撮影もしていない新作を1番の出来だと言う。
まるで妊婦がお腹に笑いかけるかんじの人だなぁと思った。

いま、わたしは、35歳。
彼女がこの世にいた最後の年齢。

今日、凪ちゃんのお母様とも話した。
『体だけは無理しないで。どんなに創作が好きでも、体がなきゃできないんだから。凪は、病室の中でもずっと作りたがってた。わたしは止めたけど、やっぱり作りにいってしまう。でも、凪にとって、どっちが幸せだったのかわからない。本当に創れないということが苦しいの。』

凪ちゃんは、生きてたら明日、38歳になるね。
どんなもの作ってたんだろうな。

死を想うと、その分、生を感じるように、いろんなこと語りかけながら、
今日の新聞コラージュ日記に彼女の顔をめいいっぱい描きなぐった。
ちょっと似てる気がするけど。。。

チエちゃーん、こんな顔じゃないよ!と、すぐさまに怒られそうだから
画像はupしません。ww

凪ちゃん、凪ちゃんに関わる全てのスタッフの皆さん、
お誕生日おめでとう!!!

(そんな凪ちゃんの作品を生でみられる展覧会は、偶然なのか必然なのか18日まで、銀座クリエイションギャラリーG8にて開催中。ぜひ。急いで!)

コメントを投稿

*は必須項目になります。(メールは公開されません)